ワックスの必要性
スキーやスノーボードにワックスが必要な理由は以下の二つになります。
- よく滑るようになる。
- スキーやボードの保護
まず、ワックスをすると滑るようになります。
それは当然で、スキー板やスノーボードのソール(裏面)をみると、ツルツルしているようで、実際は細かい傷があったり、ミクロレベルでは素材自体に隙間がたくさんあります。
したがって、ワックスを塗ってツルツルにしてあげることで、雪面とソールとの摩擦抵抗が減るのでよく滑るようになります。
また、ワックスをしていないと、ソールが雪面に直接触れますから、汚れやほこりでソールがどんどん傷んでいきます。これは、滑っている時だけでなく、移動している時もそうですし、保管している時も酸化などでソールは痛みます。
ソールが痛むと、毛羽立ちと言ってささくれ立ったようになり、ますます滑らなくなりますし、結局は板やボードの寿命も短くなります。
以上のように、ゲレンデで快適に滑るためにも、また、せっかく買った板やボードを長く使うためにも、ワックスがけは重要です。
では、なぜ簡易ワックスよりもホットワックスの方が良いのでしょうか。
ホットワックスの必要性
スキー板やスノーボードのソールは顕微鏡を覗いてミクロレベルで見ると凸凹しています(丸い分子が数珠のようにつながっているので当然ですが)。
その凸凹の隙間にワックスを塗り込んでいくわけです。
ここで、液体状やペースト状のワックスというのは塗りやすいです。しかし、液体状ですから塗りやすい反面剥がれやすく、滑っているとすぐに落ちてしまいます。
これは、固形ワックスの直塗りでも同じことが言え、固形だと硬い結果、表面にこすりつけることは出来ても、ソールのミクロレベルの隙間に浸透させられませんから、結局表面にくっ付いただけで滑っているとすぐに落ちてしまいます。
そこで、常温では固体だけど、熱を加えると液体になるワックスを使うわけです。
アイロンで熱を加えて溶かした状態でワックスをじっくりと塗りつけて、ソールに浸透させます。しかし、冷ますとカッチリと固まりますから、持続性が高くなります。
これがホットワックスがより有効とされる理由です。